私はモンスターを狩りながら林の中を奥へと進んでいた。


ありとあらゆる死角に神経を張り巡らせ、モンスターの不意打ちを喰らわぬよう注意する。


そのせいか、それまでまったく感じていなかったのだが、ふと何かの音がするのに気が付いた。


それは水の音だった。


今は微かに聞こえる程度だが、大気を伝って身体の芯まで震わすような激しい音。


そう、滝の音だ!


私はまるで魅了の魔法を掛けられたかのように、滝を目指して進んでいた。











耳を澄ませて方向を確認する。


少し進むと川に当たったので、そのまま上流へと向かう。


すると、しだいに湿度を増して少し霧がかったふうになってきた。





目に見えない水滴にやさしく包まれるような感覚・・・


水が緑の薫りを包み込み、より濃厚な匂いとなって鼻腔を刺激する・・・


あまりの心地よさに、私の中の遥かな先祖の記憶


−光のエルフと同じ血−


が蘇ってくるような錯覚すら感じさせる。





そしていよいよ目指す滝がうっすらと白く見えてきたとき、


それは突然、私の前に現れた!!











髭親父岩
2004/11/07 21:02  < 髭親父岩 >  撮影:ローディア